マークとの出会い
2013年 10月 04日
ちょっと長くなりますが、2歳でわが家に来ることになったマークとの出会いについて書きました。
マークとの出会いは、今から11年前の2002年5月、娘がまだ小学2年生の時のことです。
ゴールデンウィークの真っ只中、近くの荒川の土手に娘の自転車の練習に行ったとき、その白黒の犬は、一匹で土手を歩いていました。
首輪はしていましたが、リードはなく、辺りに飼い主らしき人の姿もありませんでした。
足の短いかわいい犬だとは思いました。
しかし、特に気にとめることもなく娘と自転車の練習をしていたのですが、犬の散歩をしている人の「このあたり、捨て犬、多いのよね。」の一言で、その犬がとても気になり始めたのです。
そのとき、その犬は20mほど離れた土手の下にいたのですが、私と娘はその犬の前後から挟み込むように、ゆっくり近づいていきました。
素性も分からず、顔も半分真っ黒で一見怖そうな犬にも見えたので、噛みつかれでもしたら大変だと思い、私と娘は、その犬から3mほど離れたところで様子をうかがっていました。
尻尾がないので、普通の犬のように尻尾で気持ちを表してくれません(ー ー;)
「おいでおいで」とか、「お座り」とか、「お手」とか、いろいろ声をかけたのですが、全く反応がなく、そんな睨み合い状態が30分以上過ぎたころ、「お手」の言葉に、その犬の左手がわずかに動いたのです(^_^)
それを見て、この犬は大丈夫だと思った私は、声をかけながら少しずつ近づき、何とかその犬に触れることができました。
そうなればシメたもの。頭を撫ぜながら首輪を掴み、娘と一緒に土手の上までその犬を連れて行きました。
ちょうどそこへ、犬を飼っている娘の友達が通りかかり、家から古いリードを持ってきてくれました。
ただ、その後が大変でした。
当時、わが家は賃貸マンションに住んでおり、犬を飼うのは禁止です。
でも、娘と二人、その犬をマンションまで連れて行き、怒られることを覚悟で、家内に
「犬、拾って来た」
と話したところ、
「その犬、どうするの?」
との予期せぬ返事で、逆に家内はマンション管理会社に電話をしてくれ、事情を話して一晩だけマンションに犬を泊まらせてもらえることになったのです。
その晩は家族と話し合い、とりあえず翌日、近くで飼い主を探して、見つからなければ迷子犬として警察に届けようということになりました。
翌朝、娘と一緒に、この犬を保護したあたりで飼い主が探していないか、この犬を知ってる人はいないか聞いて回ったのですが、結局、飼い主は見つからず、警察署に迷子犬として連れて行くことになりました。
警察では、一週間ほど預かった後、飼い主が見つからない場合は、施設に連れて行くとの説明を受けました。
施設なんてとんでもない。飼い主が見つからなければ、うちが引き取るということで警察から帰って来ました。
帰り道、ずっと娘は泣いていました。
しかし、わが家は犬を飼えない賃貸マンション。もし、飼い主が現れなければ、一週間後に犬を引き取らなければならないのです。
さて、どうしたものかと考えた挙句、娘の友達の家でしばらく預かってもらえないかとお願いし、今度はその後のことを家内と話し合いました。
やっぱり、犬を飼える家がいる、ということになり、急きょ、不動産屋の新聞広告を引っ張り出し、近所の直ぐにでも入居出来そうな一軒家を探しました。
この日は日曜日だったのですが、時間も夜8時ちょっと前というのに不動産屋に電話をし、暗い中、売り出し中の中古の一軒家を見に行ったりしました。
幸いなことに、二日後、飼い主さんが見つかり、一件落着となりました。
飼い主さんのおじいちゃんが畑をやっており、たまにリードを離して犬を遊ばせていたそうで、私たちはちょうどその時にその犬と出会ったようです。
これがマークとの最初の出会いです。
その後、わが家では「あの犬はどうしてるかなぁ」という会話はありましたが、特に飼い主さんの家を探して会いに行くでもなく、その犬とはまったく関わりのない普段の生活に戻っていました。
それから二カ月ほど経ったある日、その犬は家内の友達の、そのまた友達のご主人の実家で飼っている犬だとの情報が入ってきました。
ここでまた、その犬との接点が生まれたのです。
娘と家内が、その犬が飼われているお宅の前を通って、庭先にその犬がいるのを見てきたのです。
その話を聞いて、次の土曜日に私も娘とその犬を見に行きました。
飼い主さんも私たちのことを知っているようで、その犬の名前が「マーク」ということを教えてもらい、いろいろ話をしているうちに マークを散歩に連れて行かせてもらえることになりました。
ちょうど娘の夏休みに入るちょっと前だったので、その後、何回かマークと散歩をさせてもらいました。
マークは非常に大人しい犬で、普段、吠えることはまったくなかったのですが、散歩が終わって、マークを犬小屋に戻し、私と娘が帰ろうとするとマークは吠えました。その声は、マークの犬小屋が見えなくなっても、しばらく聞こえていました。
何回かマークを散歩に連れて行くうち、自分の家の犬でもないのに都合のいい時だけ連れ出すことが無責任に感じるようになり、ある日、マークの目頭が蚊に刺され、腫れ上がって血が滲んでいるのを見たとき、病院に連れて行ってやれないもどかしさと、かわいそうで見ていられないという思いと、これ以上、マークにかかわると相手方にも迷惑がかかると思い、その日以降、マークに会いに行くのをやめました。
それからしばらくして、わが家は長男の高校受験のこともあり、一軒家を購入することになりました。
家族の間では、家を買ったらマークのようなコーギーを飼いたいね、という話が持ち上がり、ブリーダーさんをネットで調べたり、ペットショップを回ったりしたのですが、このときになって初めて白黒はコーギーには珍しい毛色だということを知りました。
問い合わせをしたブリーダーさんの中に、川越のノリコットファームさんがありましたが、このときはノリコットさんからの購入には至りませんでした。
新居には12月中旬に引越しました。
年が明け、1月中頃には、川崎の個人の方から近々生まれるコーギーの子犬を譲ってもらう話がまとまっていました。
ところが、ところが……
1月下旬のある日、娘がマークの飼われているお宅の近くに行ったとき、そこの奥さんらしき人から声をかけられ、
「⚪︎⚪︎さんち、お家買ったんでしょ?だったらマークをもらってくれない?」
と、言われたと言うのです。
すぐに家内の友達の友達に連絡をとり、どういうことか、飼い主さんの家の人に確認してもらったところ、マークを飼っているおじいちゃんが、忙しくてマークを散歩にも連れて行けないので、⚪︎⚪︎さんちでもらってくれないか?ということらしいのです。
こうして2003年2月、マークは、わが家の一員になったのです。
マークは、出会ったときから妙に気になる犬で、なんだが運命的なものを感じています。
あのとき、娘と二人であの犬を捕まえなければ、マークと一緒のこの10年は無かったのですから……
実は、マークを一晩マンションに泊めた翌日、飼い主さんを探して歩いた道沿いにマークの家があったのです。
でも、マークは自分の家に入って行かないばかりか、何事もないように家の前を通り過ぎて行ったのでした。
そして、もう一つ、偶然では済まされないような話があります。
2002年に家の購入を決めたあと、コーギーの子犬のことでノリコットファームさんに問い合わせをしたのですが、そのときのことが縁で、2006年4月、たまたま見に行った一匹の子犬が、その日のうちに、わが家の一員になったのです。
それがアルです。
マークとの出会いは、今から11年前の2002年5月、娘がまだ小学2年生の時のことです。
ゴールデンウィークの真っ只中、近くの荒川の土手に娘の自転車の練習に行ったとき、その白黒の犬は、一匹で土手を歩いていました。
首輪はしていましたが、リードはなく、辺りに飼い主らしき人の姿もありませんでした。
足の短いかわいい犬だとは思いました。
しかし、特に気にとめることもなく娘と自転車の練習をしていたのですが、犬の散歩をしている人の「このあたり、捨て犬、多いのよね。」の一言で、その犬がとても気になり始めたのです。
そのとき、その犬は20mほど離れた土手の下にいたのですが、私と娘はその犬の前後から挟み込むように、ゆっくり近づいていきました。
素性も分からず、顔も半分真っ黒で一見怖そうな犬にも見えたので、噛みつかれでもしたら大変だと思い、私と娘は、その犬から3mほど離れたところで様子をうかがっていました。
尻尾がないので、普通の犬のように尻尾で気持ちを表してくれません(ー ー;)
「おいでおいで」とか、「お座り」とか、「お手」とか、いろいろ声をかけたのですが、全く反応がなく、そんな睨み合い状態が30分以上過ぎたころ、「お手」の言葉に、その犬の左手がわずかに動いたのです(^_^)
それを見て、この犬は大丈夫だと思った私は、声をかけながら少しずつ近づき、何とかその犬に触れることができました。
そうなればシメたもの。頭を撫ぜながら首輪を掴み、娘と一緒に土手の上までその犬を連れて行きました。
ちょうどそこへ、犬を飼っている娘の友達が通りかかり、家から古いリードを持ってきてくれました。
ただ、その後が大変でした。
当時、わが家は賃貸マンションに住んでおり、犬を飼うのは禁止です。
でも、娘と二人、その犬をマンションまで連れて行き、怒られることを覚悟で、家内に
「犬、拾って来た」
と話したところ、
「その犬、どうするの?」
との予期せぬ返事で、逆に家内はマンション管理会社に電話をしてくれ、事情を話して一晩だけマンションに犬を泊まらせてもらえることになったのです。
その晩は家族と話し合い、とりあえず翌日、近くで飼い主を探して、見つからなければ迷子犬として警察に届けようということになりました。
翌朝、娘と一緒に、この犬を保護したあたりで飼い主が探していないか、この犬を知ってる人はいないか聞いて回ったのですが、結局、飼い主は見つからず、警察署に迷子犬として連れて行くことになりました。
警察では、一週間ほど預かった後、飼い主が見つからない場合は、施設に連れて行くとの説明を受けました。
施設なんてとんでもない。飼い主が見つからなければ、うちが引き取るということで警察から帰って来ました。
帰り道、ずっと娘は泣いていました。
しかし、わが家は犬を飼えない賃貸マンション。もし、飼い主が現れなければ、一週間後に犬を引き取らなければならないのです。
さて、どうしたものかと考えた挙句、娘の友達の家でしばらく預かってもらえないかとお願いし、今度はその後のことを家内と話し合いました。
やっぱり、犬を飼える家がいる、ということになり、急きょ、不動産屋の新聞広告を引っ張り出し、近所の直ぐにでも入居出来そうな一軒家を探しました。
この日は日曜日だったのですが、時間も夜8時ちょっと前というのに不動産屋に電話をし、暗い中、売り出し中の中古の一軒家を見に行ったりしました。
幸いなことに、二日後、飼い主さんが見つかり、一件落着となりました。
飼い主さんのおじいちゃんが畑をやっており、たまにリードを離して犬を遊ばせていたそうで、私たちはちょうどその時にその犬と出会ったようです。
これがマークとの最初の出会いです。
その後、わが家では「あの犬はどうしてるかなぁ」という会話はありましたが、特に飼い主さんの家を探して会いに行くでもなく、その犬とはまったく関わりのない普段の生活に戻っていました。
それから二カ月ほど経ったある日、その犬は家内の友達の、そのまた友達のご主人の実家で飼っている犬だとの情報が入ってきました。
ここでまた、その犬との接点が生まれたのです。
娘と家内が、その犬が飼われているお宅の前を通って、庭先にその犬がいるのを見てきたのです。
その話を聞いて、次の土曜日に私も娘とその犬を見に行きました。
飼い主さんも私たちのことを知っているようで、その犬の名前が「マーク」ということを教えてもらい、いろいろ話をしているうちに マークを散歩に連れて行かせてもらえることになりました。
ちょうど娘の夏休みに入るちょっと前だったので、その後、何回かマークと散歩をさせてもらいました。
マークは非常に大人しい犬で、普段、吠えることはまったくなかったのですが、散歩が終わって、マークを犬小屋に戻し、私と娘が帰ろうとするとマークは吠えました。その声は、マークの犬小屋が見えなくなっても、しばらく聞こえていました。
何回かマークを散歩に連れて行くうち、自分の家の犬でもないのに都合のいい時だけ連れ出すことが無責任に感じるようになり、ある日、マークの目頭が蚊に刺され、腫れ上がって血が滲んでいるのを見たとき、病院に連れて行ってやれないもどかしさと、かわいそうで見ていられないという思いと、これ以上、マークにかかわると相手方にも迷惑がかかると思い、その日以降、マークに会いに行くのをやめました。
それからしばらくして、わが家は長男の高校受験のこともあり、一軒家を購入することになりました。
家族の間では、家を買ったらマークのようなコーギーを飼いたいね、という話が持ち上がり、ブリーダーさんをネットで調べたり、ペットショップを回ったりしたのですが、このときになって初めて白黒はコーギーには珍しい毛色だということを知りました。
問い合わせをしたブリーダーさんの中に、川越のノリコットファームさんがありましたが、このときはノリコットさんからの購入には至りませんでした。
新居には12月中旬に引越しました。
年が明け、1月中頃には、川崎の個人の方から近々生まれるコーギーの子犬を譲ってもらう話がまとまっていました。
ところが、ところが……
1月下旬のある日、娘がマークの飼われているお宅の近くに行ったとき、そこの奥さんらしき人から声をかけられ、
「⚪︎⚪︎さんち、お家買ったんでしょ?だったらマークをもらってくれない?」
と、言われたと言うのです。
すぐに家内の友達の友達に連絡をとり、どういうことか、飼い主さんの家の人に確認してもらったところ、マークを飼っているおじいちゃんが、忙しくてマークを散歩にも連れて行けないので、⚪︎⚪︎さんちでもらってくれないか?ということらしいのです。
こうして2003年2月、マークは、わが家の一員になったのです。
マークは、出会ったときから妙に気になる犬で、なんだが運命的なものを感じています。
あのとき、娘と二人であの犬を捕まえなければ、マークと一緒のこの10年は無かったのですから……
実は、マークを一晩マンションに泊めた翌日、飼い主さんを探して歩いた道沿いにマークの家があったのです。
でも、マークは自分の家に入って行かないばかりか、何事もないように家の前を通り過ぎて行ったのでした。
そして、もう一つ、偶然では済まされないような話があります。
2002年に家の購入を決めたあと、コーギーの子犬のことでノリコットファームさんに問い合わせをしたのですが、そのときのことが縁で、2006年4月、たまたま見に行った一匹の子犬が、その日のうちに、わが家の一員になったのです。
それがアルです。
by oipam21
| 2013-10-04 06:52
| ウェルシュコーギーペンブローク